飲料製造工程における自動化・効率化
最終更新日:2025.05.08飲料製造
最新の飲料製造設備は、一昔前の設備に比べ効率化がかなり進んでいます。
手間を自動化では、ブロー成形から充填・キャップ締めまでをまとめたコンビブロックの普及など、属人性を排したターンキーソリューションを用いた飲料製造が進んでいます。
ここでは、それら最新設備による効率化・自動化や人手不足の対応方法について解説します。
製造ラインの自動化
飲料の中でも、製造工程のシステム化が進んでいるのはミネラルウォーターと炭酸水です。
これらは製品のレシピ研究等が不要なこともあり、自動化を実現したターンキーソリューションの開発が進んできました。
ターンキーソリューションとは、名前の通り「鍵を回すだけですぐに稼働できる装置・設備」のことです。
納品後や運用時のカスタマイズ・調整などにかかっていた時間や手間を削減し、製造ラインの自動化を実現しています。
また、設備の入れ替えや更新において注目されている設備にコンビブロックが挙げられます。
コンビブロックは、ペットボトルのブロー成形から飲料の充填、ペットボトルのキャッピングまでを一台のシステムとして構成されたものです。
3つの工程を同期制御しており、メンテナンス性を向上させ、製品の切り替えにも柔軟に対応します。

これらのターンキーソリューションは、工場に必要な人員の削減や、人手を要していた工程の自動化に貢献するものとして、現在主流のシステムです。
製造の後工程にも広がる自動化ソリューションの適応
自動化の促進対象は、飲料の製造だけではありません。製造の後工程には、場内物流~出荷があります。
これらにも対応する自動化ソリューションが登場しています。
飲料工場の製品は、包装され出荷されます。
スリーブラップや段ボールなどで包装する機械はもちろん、次工程への搬送においても自動で運用できる設備が揃っています。
搬送システムは幅広いラインナップを取り揃えており、人力に代わりパレタイズを行うロボットなども自動化に有効です。


出荷に向けた製品の保管や取り出しは、倉庫システムで自動化が可能です。
倉庫システムの中には、製品の保管・取り出しを自動で行うだけでなく、在庫情報の把握やトレーサビリティを実現できるものもあります。

これらのソリューションを活用することで、飲料製造だけでなくその後の場内物流から倉庫管理までを自動化し、かつてないほど少人数での工場の運用が実現できる可能性があります。
品質検査やテストの効率化
飲料工場では、製品の品質や安全性を担保するため様々な検査が行われます。それらの検査は従来、手作業や人の目を必要としてきました。
しかし、近年では飲料工場専用の検査装置や測定器が導入され、効率化が進んでいます。
作業者の介入なしに品質管理を実行する全自動システムや、手作業で行うには危険なテストを人に代わり実行する専用の機械などがあります。

製造ラインのボトルネックになりがちな検査工程を機械の導入で効率的に実行することで、人手不足への対策にもなります。
また人員コストを削減するだけでなく、検査工程の時短や作業員の安全確保にも貢献します。
設備メンテナンスの省人化を促進
製品の切り替えが激しいなど、多品種少量生産を行う工場では、どうしても人の手が必要な場面が多くあります。
製品の切り替え時というのは、設備の調整に人員や時間のコストを要します。
中でもペットボトルのブロー成形機において、型替え(金型やマンドレル、グリッパーなどの変更)にかかる時間がボトルネックになっているのではないでしょうか。
そこで型替え時間を大幅に短縮するブロー成形機の開発が行われています。
また、製品切り替え時のヒーターランプ位置調整の自動化や、型替え時のツールレス実現なども進んでいます。

どうしても人手を要する作業では、機械の仕組みを簡易化することにより省人化を促進しようとする動きがあります。
このような新たな観点を取り入れたソリューションの導入は、現場のボトルネック解消に有効な可能性があります。
まとめ
より少ない人員でより効率的に飲料製造を実行するソリューションが登場しています。
これらは人手不足への対応だけでなく、属人性の解消や生産性の向上にも貢献します。
弊社では、飲料工場の効率化に役立つソリューションを多数お取り扱いしております。
もし、漠然とでも効率化できるポイントが無いかお探しでしたら、飲料製造工程に精通した担当者がアドバイス等も可能ですので、お気軽にお声がけください。
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