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消泡剤とは

最終更新日:2023.08.31泡対策

消泡剤とは泡を抑制するための添加物です。代表的な消泡剤には有機系消泡剤とシリコーン系消泡剤があり、用途や状況にあわせて使用します。

消泡剤の原理・作用の仕組み

消泡剤は、泡を形成している液体の薄い膜を、部分的に不均一な状態にすることで泡立ちを抑制します。 そもそも泡とは液体が薄い膜になって空気を包むという物理現象です。液体のもつ表面張力や粘性によって、この薄い膜が均一な状態に保たれれば泡が消えることはありませんが、消泡剤はその均一さを崩す作用を持つということです。

消泡剤の3つの作用

破泡作用

発生した泡を消す作用です。泡の表面の膜に消泡物質が入り込むことで、膜の厚みが不均一な状態になり、泡が破れます。

抑泡作用

泡が発生するのを防ぐ作用です。液中の気泡が上昇し泡が発生する際に、液表面に消泡物質があらかじめ存在することで、均一な膜を形成することが出来ず、泡の生成を妨げます。

脱気作用

液中の気体を除去する作用です。消泡剤の成分が、液中の気泡同士を結合させる働きをします。大きな気泡は小さな気泡よりも速く液表面に上昇し、泡を生成しようとしますが、先の2つの作用により抑制されます。

消泡剤の種類

消泡剤には様々な種類があります。用途や使用する製品に対して適した作用・成分の消泡剤を選定します。 種類は大きく分けると、水性の発泡液に対して有効な有機系消泡剤と、水性・非水性いずれの発泡液に対しても優れた効果を発揮する、シリコーン系消泡剤があります。

有機系消泡剤

種類 解説
オイルタイプ オイルタイプは主に水性の液体に対して消泡効果があり、液表面にできた泡を素早く消したい際に適しています。一方で消泡効果の持続性が低く、油性物質からできているため、環境への影響が懸念されます。
界面活性剤タイプ 界面活性剤には、洗剤に使われるような泡が立つ性質のものとは逆に消泡の性質をもつものがあり、それを配合した消泡剤です。界面活性剤タイプは、一般的に長期保存が可能です。ただし使い方を誤ると泡が立つ原因となってしまうため、注意が必要です。
エマルションタイプ 消泡成分を水に乳化・分散させたものです。使用時の水中での拡散性に優れています。ですがエマルションタイプは、長期保存をした場合に変質や分離によって消泡性能に影響が出てしまうことがあります。

シリコーン系消泡剤

種類 解説
オイル型 溶剤や添加物を含まないシリコーンオイルでできており、非水性の幅広い用途に使用可能です。
コンパウンド シリコーンオイルに分散材(シリカ粉)を配合したもので、粘性があります。水性の発泡液にも使用可能です。
エマルジョン型 水性発泡液に対して最も汎用性が高く、食品や排水など幅広い用途で効果を発揮します。
溶液型 作業性や、添加時の分散性を向上させるために溶液化されています。油性の発泡液に対して使用されます。

このように消泡剤にはたくさんの種類がありますが、特に食品や飲料の場合、消泡剤を添加せずに製造したいというシーンもあると思います。

消泡剤以外の泡対策

消泡剤は化学的な作用によって泡立ちを抑制しますが、物理的なアプローチで抑制する方法があります。

液体温度を低くする

例えば炭酸飲料であれば、充填ラインの温度を低下させることで、キャップ締めまでの間の泡立ちを抑制できるケースがあります。ただし、温度を低下させることで電気代の増加や、結露対策が必要になる場合があり、エネルギーコストが上昇してしまうことが一般的です。

充填速度を遅くする

充填速度が遅くなれば、液体が容器の底面に衝突し攪拌される勢いが弱まり、泡立ちの抑制に繋がります。ただし、生産性が低下するというデメリットがあります。

充填機のノズルを変更する

充填機をロングノズルに変更し液面との距離を近くすることで、泡立ちを抑制することができます。ただし、既存の充填機と異なるメーカーのノズルは対応できないことがあります。

液体充填機を変更する

使用したいノズルに合わせて新しい充填機を導入することも一つの方法です。充填機によっては真空状態で充填することにより泡を抑制する充填機も存在します。ただし、対応できる容器形状に制限がある場合があります。
また、現在の製造ラインを大きく変更する設備投資が必要になり、その際に希望する速度や中身の充填が可能か等の調整が必要になります。

脱泡装置を導入する

液体中に含まれる気体(=泡)を除去する装置です。容器への液体充填前の泡立ちに関して有効です。
ただし、あくまで液体中の泡を除去して気体と液体を分離する装置のため、容器への充填時には使用できません。

外付けの消泡装置を導入する

脱泡装置とは異なり、泡に対して直接物理的に働きかけることで泡を消す「消泡」装置があります。
強力な超音波を当てることにより非接触で瞬時に泡を消すことが可能なため、液体充填においても有効です。
ペットボトルの口程度の狭い面積が対象になるという制約はありますが、特に液体を充填する際に噴き出す泡を消泡するのに適しており、既存の充填ラインに後付けで導入が可能です。

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